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n.52 2007/12/18
  NOTIZIARIO ADITALIA  バックナンバー 52よりHTML版  
 

 fotografia

SARDEGNA』  榎本聖一写真展  
 

地中海のコルシカ島とチュニジアの海岸の間にあるサルデーニャ島は、愛媛県を除いた四国とほぼ同じ面積(24,090㎢)を有し、約166万人の人口を抱えています。
この島には、ヌラーゲ文明と呼ばれるサルデーニャ固有の文明が紀元前15世紀頃から紀元前5世紀まで栄えました。その後、小麦、オリーブなどの農産物や銅、亜鉛、鉛などの鉱物資源、黒曜石、木材、塩などの天然資源を求めたフェニキア、カルタゴ、ローマ、ピサ、スペイン、ピエモンテにより侵略され、植民地としての統治が続きました。
しかし、サルデーニャの人たちは各時代の征服者への長い苦しい従属の中で、言語、芸術、料理、風俗習慣などで自らの確固たるアイデンティティーを形成し、魅力的な伝統文化を築いてきました。
近年、グローバル化の激しい波の中で、彼らはイタリア国民である前にサルデーニャ島民であることを強く自覚して、その伝統文化の独自性を守り、自然保護の意識を高めています。例えば、イタリア語の一方言ではなく、ロマンス語(新ラテン語)の一言語としてのサルデーニャ語の再評価と活用促進が挙げられます。カント・ア・テノーレ(男性四重唱)やラウネッダス(三本の葦笛)などの民族音楽の重要性も認識されるようになりました。
更に、サルデーニャ州政府は景観法(島の2万4000kmに及ぶ全ての海岸線から2km範囲の土地に新たな建築物を建設することを禁止)を2004年11月に制定し、美しい海岸や入り江を保護し島民共有の貴重な財産として後世に引き継ぐことを試みています。
私は1997年から島の南に位置する州都カリアリ(人口約20万人)に在住し、サルデーニャの過去の遺産の豊かさや自然の美しさに誇りを持つ数多くのサルデーニャ人と知り合いました。彼らの生活とその基盤である風土にカメラのレンズを向けることにより、この島国に対する私の感受性が豊かになり理解も深まりました。
展示した写真は、私とサルデーニャとの10年間の交歓の記録であり、この島国が地中海のただ中で、様々に吹く風を受けながらも永遠に存続するであろうという私の受けた確信に近い印象を、これらの写真が裏付ける証しになっていれば望外の喜びです。

 
 
   
   
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