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ボルゲリの糸杉並木

il viale dei cipressi
 

Davanti a San Guido

I cipressi che a Bolgheri alti e schietti
Van da San Guido in duplice filar,
Quasi in corsa giganti giovinetti
Mi balzarono incontro e mi guardar.
Mi riconobbero, e― Ben torni omai ―
Bisbigliaron ve`r' me co 'l capo chino ―
Perche´ non scendi ? Perche´ non ristai ?
Fresca e` la sera e a te noto il cammino.
Oh sie`diti a le nostre ombre odorate
Ove soffia dal mare il maestrale:
Ira non ti serbiam de le sassate
Tue d'una volta: oh non facean gia` male!
Nidi portiamo ancor di rusignoli:
Deh perche´ fuggi rapido cosi´ ?
Le passere la sera intreccian voli
A noi d'intorno ancora. Oh resta qui! ―
― Bei cipressetti, cipressetti miei,
Fedeli amici d'un tempo migliore,........

(G.Carducci)

サン・グイドのまえで

ボルゲリの高くまっすぐに伸びる糸杉は
サン・グイドから二列になって
若き巨人たちのように走り寄り
わたしを迎え、見つめる。
旧友だと分かると、頭(こうべ)をたれ
帰って来たんだ、と囁く。
もう戻ってこいよ、また昔のように……。
夕風は爽やか、君のよく知ってる道ではないか。
おゝ、芳しいわれらの木陰にすわれよ
海から北西風の吹きそよぐ……。
昔、君に投げられた石! もう怒ってなんかいないよ
それに、痛くもなかったし!
いまでも小夜鳴鳥に巣をつくらせているんだ。
あゝ、なぜそんなにすぐに行ってしまうのか。
夕べともなると、雀たちはにぎやかに飛び交う
ぼくらの周りを。さあ、ここに残れよ!
―― 美しい糸杉、ぼくの糸杉、
良き時代の忠実な友よ……

(ジョズエ・カルドゥッチ)


cipresso

と詠われたボルゲリの糸杉並木(il viale dei cipressi)には、現在、5kmにおよぶ道の両脇に2,374本の糸杉が立っています。詩人ジョズエ・カルドゥッチは1838年から48年までの少年期をこのマレンマ地方の片隅で過ごしました。詩のタイトルにあるサン・グイド小礼拝堂は、13世紀の聖人グイド・デッラ・ゲラルデスカを記念し、その子孫にあたるシモーネ・マリア・デッラ・ゲラルデスカ伯爵が1703年に建てたもので、道は海に近いこの地からボルゲリ旧市街までまっすぐに伸びています。

カルドゥッチの詩によって有名になったこの並木道には、開設当初、沼沢地に適したポプラの苗木が植えられていました。ところが、この辺りに放牧されていた水牛たちの格好の餌となってしまい、急遽、フィレンツェやピサから糸杉が取り寄せられたということです。1995年、重要文化財に指定されたこの美しい糸杉並木は、近年、全体の22%にあたる500本以上が樹皮の伝染病に罹り、存続が危ぶまれていましたが、CNR(イタリア学術会議)の保護プロジェクトにより、「cipresso italiano(イタリア糸杉)」という丈夫な品種に植え替えることが決定されました。

ボルゲリはまた、優れたワインの生産と有名な競争馬の飼育場があることでも知られています。トスカーナのなだらかな丘陵地に広がるブドウ畑やオリーヴ畑の間をコルクガシやナラの古木が緑のトンネルをおりなす道は、「ワイン街道」と呼ばれています。
糸杉並木の画像や昔の写真は下記サイトで見ることができます。


http://www.icborsi.it/CASTAGNETOCARDUCCI/Frazioni/viale_cipressi.htm